審判離婚

審判離婚とは

4G2A2919審判離婚とは調停離婚で合意に達しなかった場合に、家庭裁判所の裁判官が職権で「調停に代わる審判」により離婚を成立させることです。

調停離婚では当事者の合意なしに離婚は成立しません。しかし、当事者間で概ね離婚の合意はできているものの、わずかな意見の相違によって調停が成立しない場合、一方の頑なな意思により合意に達しない場合で、当事者の公平を考え、離婚した方が良いと裁判官が判断した場合、家庭裁判所の権限によって調停に代わる審判を出して離婚をするという方法がとられることがあります。

ただし、調停で合意に達せず調停が不成立に終わった場合に審判離婚となることは極めて少なく、離婚調停の申立て件数のうち、審判離婚はわずか0.1%程度となっており、ほとんどの場合は裁判へと移行する(離婚訴訟と提起する)のが実情です。

審判離婚は家庭裁判所の離婚調停において、もう少しで合意に至る段階に来ているにも関わらず、双方の少しの主張のズレなどにより最終的に調停が不成立になりそうな場合に限り行われます。具体的には次のような場合に限られます。

・当事者双方が離婚に合意しているが、病気などなんらかの事情により調停成立時に出頭できないとき

・離婚に合意できない主な理由が感情的反発であるとき

・調停案にほぼ合意しているが、一部に限って合意できず調停不成立になるとき(財産分与の額など)たとえば、離婚すること自体は夫婦ともに合意できているが、養育費が月3万円か月5万円かでどうしても話し合いが成立しないような場合、家庭裁判所の審判によって養育費を月4万円と決めてしまって、離婚を成立させてしまうような場合です。

・婚姻関係が破たんしているのに相手方がいたずらに調停期日に出頭しないとき

・離婚に合意した後、一方の気持ちが変わる、また当事者の行方が分からなくなったとき

審判離婚では、離婚の判断のほか、実務では、親権者の決定、慰謝料や養育費の金額などを命じています。

審判後の流れ

審判が確定した場合、それだけで離婚は成立します。成立後、申立人は家庭裁判所に審判確定証明申請書を提出し、審判書謄本と審判確定証明書の交付の申請を行い、離婚届を、審判確定後10日以内に、戸籍謄本、審判書謄本、審判確定証明書を添えて、申立人の所在地または本籍地の市区町村役場に提出します。夫婦の本籍地の市区町村役場へ提出する際には戸籍謄本は不要です。

ただし、審判離婚で離婚が成立したとしても、当事者のどちらかが2週間以内に異議を申し立てれば、審判は無効となります。異議の申し立ては、夫婦のどちらかが審判に対する異議申立書に署名押印し、審判の謄本を添えて審判をした家庭裁判所に提出します。このとき異議申し立ての理由は問われません。このように、簡単に審判を覆すことができ、結局は離婚訴訟を提起しなければならないといった点もあることもこの審判離婚があまり利用されない理由にもなっていると思われます。

しかし、私は、審判離婚の制度を利用することが有益な場合もあると考えます。裁判に進むよりも、審判離婚により決着をつけた方が依頼者のためになることがあるからです。

協議がまとまらず離婚調停に進んだ場合は、審判離婚に移行する可能性もあることも考えることが必要です。ただし、審判をするか否かは裁判官の職権であり、当事者に審判離婚の申立権はありません。従って、審判離婚を「利用」するためには先を見据えた判断が必要となりますので、調停段階で弁護士に依頼される場合には、そのあたりの戦略まで考えてくれる弁護士に依頼することがよいでしょう。


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