離婚調停が不成立となったが、その後、協議にて離婚が成立した事例
依頼者
【属性】(ご依頼者)男性 30代前半 職業 会社員
(相手方) 女性 30代前半 職業 会社員
【未成年の子ども】無し
【同居・別居】別居
【解決までに掛かった期間】2年5カ月
【解決手段】調停(期日の回数:4回)、協議
【相手方の弁護士の有無】有
【依頼のきっかけ】
依頼者は、相手方との度重なる喧嘩や相手方の言動から離婚を決意し、別居後当事務所に相談に来られ、離婚協議代理を当職にご依頼された。
【弁護士の対応及び結果】
1.相手方に受任通知を送り、依頼者の離婚意思を伝え、相手方の意向を問うた。
相手方にも弁護士が付いたため、弁護士間での協議となった。
しかし、その後、相手方弁護士の対応鈍く、なかなか話が進まず、遂には、当方からの連絡に対し音沙汰無の状況となったため、家裁に離婚調停を申立てた。
2.調停開始後、当初は離婚に向けての条件協議が進むと思われたが、3回目の期日で、突如、相手方弁護士から、夫婦関係破綻に至る経緯、原因についての認識、責任の所在に関する考え方の相違が鮮明になったため調停での離婚合意はできないとの書面が出され、調停は不成立となった。
3.調停が不成立に終わったことから、提訴も考えたが、有責性の議論になることが想定されたこと、そして、依頼者の協議による早期解決を図りたいという希望が強かったため、当職より相手方弁護士にコンタクトを取り、離婚協議を再開した。
協議再開後、相手方が離婚に応じる可能性も出て来たため、当方から財産分与の具体的提案をしたが、相変わらず相手方弁護士の対応は鈍かったため、当方の判断で出来ることを一つ一つ始めることとした。
先ずは、次の車検まで間もない車を売却することにし、どうにか相手方から車の鍵を受け取り売却に漕ぎつけた。
その後、売却代金の2分の1を相手方に支払う旨相手方弁護士に連絡し、その他主な財産である自宅(夫婦共有名義)の売却を進めたい旨催促した。
しかし、尚も、相手方弁護士の反応は鈍く、電話しても不在であったり、折り返し電話するよう依頼しても一向に返事はなく、2ヶ月が過ぎて行った。
もはや提訴止む無しかと考えていたところ、ようやく、相手方弁護士から自宅の売却を可とする旨連絡があった。
その後も相手方弁護士に売却に必要な書類・資料の提出を依頼するも相手方弁護士の対応は牛歩のごとくであったが、当職から重ね重ね催促した結果、漸く自宅を売却することができ、離婚協議書を作成のうえ売却益の2分の1を相手方に支払い、協議離婚を成立させた。
【解決のポイント】
相手方に弁護士が付いた場合には、一般的には、相手方本人のみと協議するよりも協議が進むことが期待される。
しかし、なかには、本件のように、弁護士が付いても対応が不明瞭或いは対応が鈍く協議が一向に進まない場合も見受けられる。
本件相手側の対応の鈍さの原因が、相手方本人にあったのか、当該弁護士にあった(弁護士の怠慢或いは当該弁護士と相手方間の意思疎通がなされていない等)のか明らかではないが、このような場合、訴訟という最終的解決手段を取ることが難しいのであれば、粘り強くかつ執拗に催促して行く他方法は無い。
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当事務所では、離婚が成立しさえすればよいというのではなく、依頼された方の離婚後の生活がよりよいものになるように、常にそれを見据えながら離婚案件の処理を進めます。
ご相談される方の話を丁寧に聴いて状況を正確に把握したうえで、離婚原因の問題、お金の問題、子どもの問題、それら問題ごとにご相談される方の置かれた状況を整理し、将来も 見据えたBestな解決策を示します。