慰謝料

photo2906離婚に伴う慰謝料とは、離婚によって被る「精神的苦痛」による損害の賠償をいいます。離婚に伴う慰謝料は、1.個別慰謝料と2.離婚自体慰謝料に分けることができます。

1.個別慰謝料とは、暴力や不貞行為など離婚の原因たる個別的有責行為から生じた精神的苦痛に対する慰謝料をいいます。

2.離婚自体慰謝料とは、離婚により配偶者の地位を失うことから生じた精神的苦痛の慰謝料をいいます。ただし、実際の裁判例においては、これらを区別せずに一括して慰謝料を認定することがほとんどです。

慰謝料が認められる場合、認められない場合

では、どのような場合に慰謝料は認められるのでしょうか。

慰謝料が認められるためには、相手方の行為が違法であることが前提となります。

不貞行為と呼ばれる浮気や不倫や暴力が違法行為の典型的な例です。

これに対し、精神的苦痛を感じていても、相手方の行為が違法とは言えない場合、慰謝料は認められません。単なる性格の不一致や価値観の違いでは、違法行為とは言えないことが多く、慰謝料請求できない場合がほとんどです。

また、相手の違法行為と離婚との間に因果関係が認められなければ慰謝料は認められません。例えば、相手が不貞行為をする前にすでに婚姻が破綻していた場合は、不貞行為と離婚との間に因果関係が認められませんので、慰謝料の請求は認められません。

離婚に伴う慰謝料の請求は、離婚成立から3年の時効によって消滅しますので、調停の申立てや訴訟の提起の時機を逃さないように注意する必要があります。以下、慰謝料が認められる典型的なケースと慰謝料が認められない典型的なケースをあげます。

慰謝料が認められるケース

◎ 不倫や浮気

◎ 配偶者に対する暴力行為

◎ 生活費を渡さないなどして配偶者としての義務を果たしていない

◎ 通常の性的交渉の拒否

慰謝料が認められないケース

× 相手方に離婚の原因がない

× お互いに離婚原因の責任がある

×「価値観の違い」など、離婚原因に違法性がない

慰謝料の金額

慰謝料はどのくらいの金額が認められるのでしょうか?

精神的苦痛を客観的に算定するのは困難であり、慰謝料額の決定は裁判官に委ねられています。そのため明確な基準はありません。

裁判において、慰謝料額の算定に考慮される要素しては、次のようなものがあります。

・離婚原因となった違法行為の種類、態様、程度

・精神的苦痛の程度

・婚姻期間

・年齢

・未成年の子の有無

・社会的地位や支払い能力

・請求者の経済的自立能力

・請求者側の責任の有無や程度

・どの程度の財産分与があったか

以上のような要素を総合考慮して決定されますが、一般的には、200~300万円程度が平均的な数字ではないでしょうか。財産分与が全くない場合には、慰謝料に加味されてやや高額になる傾向があります。1,000万円以上といった高額な慰謝料が成立したケースはほとんど見受けられません。

裁判前の交渉においても、裁判になった場合のことを想定しつつ、交渉する必要があります。

慰謝料請求の手続き

慰謝料について話し合いがまとまらなかった場合、どのような法的手続きをとることになるのでしょうか。

離婚前であれば、離婚と合わせて、家庭裁判所に調停の申立てをすることになります。

調停が成立しなかった場合には、家庭裁判所に離婚訴訟を提起して、その訴訟の中で裁判所が判決で慰謝料についても判断します。

先に離婚のみをしていた場合は、通常の訴訟と同じように、地方裁判所に民事訴訟を提起することになります。

離婚に伴う慰謝料の請求は、離婚の時から3年を経過したときは時効によって請求できなくなりますので、注意が必要です。


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