2022年11月19日 出版情報
弁護士 平田雅也 編著
『弁護士のためのイチからわかる離婚事件対応実務』が出版されました。
弁護士だけでなく、離婚・男女問題に悩む全ての方向けの書籍となっております。
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離婚は、成立したらすべて終わるのではなく、離婚後も、養育費の支払い、子どもとの面会交流、年金分割、氏(名字)の変更、子どもの戸籍の移動など、様々な問題が残ります。
当事務所では、離婚が成立しさえすればよいというのではなく、依頼された方の離婚後の生活がよりよいものになるように、常にそれを見据えながら離婚案件の処理を進めます。
離婚案件を依頼される方の置かれている環境・状況は人によって様々ですが、弁護士は、その環境や状況に応じて適切な処理方針を考えなければなりません。そのために、私は、依頼される方の話を丁寧に聴き取り、その状況を正確に把握するように努めます。
また、離婚案件を依頼される方は、離婚を前にして将来への不安など精神的ストレスを抱えています。そのような気持ちも含めて話を聴き、適切な解決策を提案することで、それらの不安を取り除き、離婚という現実に向き合えるようにサポートします。
当事務所は、弁護士に離婚案件の対応を希望される方の置かれた状況に応じて様々なサポートないし受任メニューを用意しております。 >> 相談の流れはこちら
離婚は苦しい道のりではありますが、ご依頼をされた方の負担を最大限に軽くし、明るく前向きに歩み始められるようお手伝いできれば幸いです。
当事務所にご相談いただいたお客様から声の一部をご紹介させていただきます。
夫婦が離婚することに合意し、役所へ離婚届を提出すれば、成立する最も簡単な離婚方法です。他の離婚方法と比べて費用や時間がかからないのが特徴です。但し、夫婦間の合意が必要になります。
裁判所に出頭することになりますが、裁判ではなく中立的な第三者を含めた話し合いという位置付けです。裁判のように強制力は無く、相手方が離婚に応じない場合に裁判に発展します。日本では調停を飛び越えて協議から裁判に移行することはできず、これを「調停前置主義」と言います。
協議、調停の内容に納得ができなかった場合は裁判による解決を目指します。全ての場合において裁判離婚を行うことができるわけではなく、「法定の離婚原因」が無ければなりません。また裁判離婚は一般的に8ヶ月から12ヶ月ぐらいの期間がかかり、複雑な場合、数年の期間がかかることがあります。
離婚問題は協議、調停、裁判と進むにつれて問題が長期化することによって肉体的な負担だけではなく、精神的・費用的負担も大きくなります。協議段階のように早期から弁護士が介入することによって、大きく結果が変わってきます。
当事務所では依頼者に納得してもらう為に様々なプランをご用意させていただいております。是非一度、当事務所にご相談ください。
離婚をする方法には、大きく分けて、
①夫婦間の話し合いで離婚を合意する、
②裁判所の離婚調停で離婚する、
③離婚裁判で裁判所に離婚を認めてもらう、
という3つの方法があります。
このうち、話し合いや離婚調停で合意して離婚する場合には、必ずしも離婚の理由を特定したり認定したりする必要はなく、夫婦間で合意さえできれば離婚することができます。
これに対し、離婚裁判では、法律(民法)に定められた離婚原因が認められなければ離婚することはできません。離婚裁判は、夫婦の一方が離婚を希望していない場合にも裁判所の判決で夫婦関係を強制的に解消してしまうものなので、たとえ夫婦の一方の意思に反しても夫婦関係を解消してもやむを得ないと言えるだけの理由が必要だからです。
裁判離婚に必要な事由は下記の5つの離婚原因に分類されます。
1.不貞行為
2.悪意の遺棄
3.3年以上の生死不明
4.回復の見込みがない強度の精神病
5.その他の婚姻を継続しがたい重大な事由
セックスを伴ったいわゆる浮気や不倫のことです。一時的なものか継続しているかを問わず、1度でも肉体関係があれば不貞行為となります。また愛情の有無も関係ありません。買春行為、売春行為も不貞行為にあたります。
正当な理由なく、夫婦が負う互いに助け合って生活すべき義務(同居・協力・扶助(ふじょ)義務)、婚姻費用分担義務に反して、自分勝手な生活をすることを言います。
勝手に家を出てしまったり、夫婦の一方を無理に追い出したり、ギャンブルに興じて働かない・生活費渡さないなどです。しかし、それらの行為が1~2ヶ月程度では悪意の遺棄とは言えません。悪意の遺棄には相当期間、少なくとも数ヶ月または10ヶ月程度継続していることが必要とされています。
3年以上に渡り配偶者からの連絡が途絶えて、生死も不明な場合です。単なる行方不明でなく、死亡している危険性が高い失踪の場合に生死不明となります。7年以上の場合には家庭裁判所に失踪宣告を申し立てる事が出来ます。確定すると配偶者は死亡したものとみなされ離婚が成立します。
配偶者が精神病になったという理由だけでは認められません。症状が重く、正常な夫婦としての生活を継続することが困難である場合に限られます。また医師の診断(場合によっては専門医の鑑定が必要)だけでなく、それまでの介護や看護の状況、さらに離婚後の配偶者の治療や生活などを総合考慮して裁判官が判断します。
以上の4つの離婚原因については、たとえこれに該当しても裁判官の裁量により、離婚が認められない場合があります 。
すでに夫婦間が破綻しており、婚姻の本質に応じた共同生活の回復が見込めないと判断されるケースです。例えば、下記のような状態が挙げられます。
・性格の不一致
・配偶者の親族とのトラブル
・多額の借金
・宗教活動にのめり込む
・暴力
・ギャンブルや浪費癖
・性交渉の拒否
・犯罪による長期懲役
・長期の別居 など。
※上記に当てはまる場合にも離婚が認められないケースがあるため弁護士への相談が望まれます。
離婚問題を考える場合、当事者間で離婚の同意ができればそれだけで良いということはなく、離婚条件についても調整をする必要があります。例えば、子どもがいる夫婦においては、離婚後の親権者をどちらにするのか、養育費はどれくらい支払われるか、面会交流をどのようにして実現するかといった問題があります。
また、金銭面でも、共有財産をどのように分けるのか、精神的な苦痛に対して慰謝料は発生するか、離婚成立までの生活費(婚姻費用)はどれくらいかかるか、年金をどのように分割するかなど、決めなくてはならない事柄が多くあります。
弁護士に相談をしていただくことで、正しい知識に基づき、適切な条件交渉をすることが可能になります。離婚の際に決めた条件については、後で変更することが困難ですので、大きな損をしてしまわないよう、弁護士の助言を求めることが重要です。
弁護士の場合、離婚問題に関するすべての交渉・手続きに対応をすることができます。例えば、相手方との離婚合意が済んで、協議書を作成するだけだと思っていた場合でも、その後の話し合いがまとまらないことが時折ありますが、その後の調停や訴訟手続きを代理できるのは弁護士だけです。
また、離婚時に決まった条件(養育費の支払いや面会交流の実現など)が履行されない場合でも、弁護士に依頼をいただければ、強制執行を行うことができます。総合的な問題解決を実現するためにも、弁護士に相談されることをおすすめします。
離婚の話し合いは、互いの感情がぶつかり合う場面でもあるため、当事者間で解決をすることは容易ではありません。一方が感情的になってしまうと、建設的な話し合いをすることは困難で膠着してしまうこともしばしばです。
そのような場合に、第三者を介入させることで、互いの主張をぶつけ合うだけでなく、双方が合意できる妥協点を見つけることができます。例えば、妻に対して高圧的な態度で接してくる夫でも、弁護士を間に入れることで、態度が軟化し、話し合いに応じてくることも多くあります。
当事者間での話し合いができない、切り出すことすら躊躇されるという場合には、まずは一度、弁護士に相談されることをおすすめします。
離婚問題は多くの弁護士が一般的に扱う分野ですが、弁護士によって得意・不得意があり、結果にも大きく影響を及ぼします。良い弁護士を選ぶためのポイントとして、最低限、以下の点を確認すると良いでしょう。
離婚は多くの方にとって初めての経験であり、何から話しをすれば良いかすらわからないかもしれません。そのような時、弁護士が親身に話しを聞き、不安を解消してくれるかどうかは重要です。中には、法律的に必要となる情報しか聞き取りをせず、相談者の気持ちを理解しようとしない方もいらっしゃるようですが、依頼者との良好なコミュニケーションがなければ、良い解決は難しくなります。
相談者のお話しに耳を傾け、不安を解消しようとすることは大切ですが、弁護士の場合、それでは不十分です。しっかりとお話しを伺った上で、法律の専門家の立場から、適切な解決の道筋、指針を示してくれるかが重要です。特に、離婚問題においては、法律論では解決できない問題も多くあるので、それらに対して、柔軟に答えを探してくれる弁護士が望ましいでしょう。
医者に専門科目があるように、弁護士にも重点的に取り扱っている業務領域があります。離婚についても、年間数百件と一人で相談を受けている弁護士もいれば、年に数件程度の弁護士もいて、ノウハウにも差があります。また、これらはホームページの内容がどれだけ充実しているか(解決事例が豊富、法律的な説明以外も書かれているなど)によっても、見分けられる部分です。
良い弁護士に出会うためにも、実際に法律相談を受けてみることがおすすめです。そのうえで、親身に対応してくれそうか、解決のための具体策を示してくれるか、担当弁護士との相性が良いかなどを複合的に判断し、弁護士に依頼されるのが望ましいでしょう。
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