面会交流の調停を申立て、面会交流のやり方や内容について見直すことができた事例
【属性】(ご依頼者)女性 40代 会社員
(相手方) 男性 40代後半 会社員
【未成年の子ども】長男(中学3年)、長女(中学1年)
【同居・別居】別居(既離婚)
【解決までに掛かった期間】約6か月
【解決手段】調停 期日の回数:3回
依頼のきっかけ
依頼者は、相手方との協議離婚にあたり、面会交流については「面会交流については自由。事前に連絡するものとし、都合に十分配慮する。」と離婚協議書で取り決めていた。
しかし、離婚後、相手方は、依頼者や子の都合は無視して一方的に直前に日時を指定しての面会交流を強要したり、面会交流の場で子らに依頼者の悪口を吹聴するなど等していた。依頼者が相手方と面会交流のやり方について改善を申し入れても相手方は聞く耳をもたない。依頼者としては、面会交流を全く拒絶するつもりはないが、面会交流が適切な方法内容で実施されるにはどうしたら良いか悩んでいた。
弁護士の対応
本件面会交流については、きちんとルールを策定する必要があること、相手方が依頼者からの改善依頼についても聞く耳を持たない状況にあることから、家庭裁判所で話し合いをし、そこでも相手方が改善の意向を示さない場合には、審判移行も考え、面会交流の調停申立を行った。調停では第1回期日から、調査官が臨席していたので、調査官に現状の問題点を詳細に説明し理解を求めた。
結果
当方提案のルールの一部について相手方の合意を得ることはできなかったが、最終的には、当方提案のルールに沿った形で、以下を内容とする審判がなされた。
面会交流の日時・場所・方法等の具体的な内容については、子の福祉に配慮し、当事者双方で事前に協議して定める。当事者双方は、当該連絡にあたり、面会交流に関する事柄以外の事を記述してはならない。
・面会交流は、昼間の時間帯で、原則として2時間以内とする。
・相手方は、申立人に対し、面会交流の際、未成年者らに対して申立人と相手方が離婚に至った理由を話したり、申立人またはその親族らを誹謗中傷する発言をしたりしないことを約束する。
解決のポイント
協議離婚又は調停離婚で面会交流について詳細なルールを取り決めていなかった場合、あるいは何も決めていなかった場合、面会交流が適切になされない場合がある。そのような場合には、面会交流の調停を申立てて面会交流のやり方や内容について見直すことが可能であるので、弁護士に相談して欲しい。
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当事務所では、離婚が成立しさえすればよいというのではなく、依頼された方の離婚後の生活がよりよいものになるように、常にそれを見据えながら離婚案件の処理を進めます。
ご相談される方の話を丁寧に聴いて状況を正確に把握したうえで、離婚原因の問題、お金の問題、子どもの問題、それら問題ごとにご相談される方の置かれた状況を整理し、将来も 見据えたBestな解決策を示します。